「英語で書けないことを話すことはできない」という事実に着目して学習を進める「英語で交換日記」というプログラムにチャレンジしてみました。
「英語で交換日記」は、文字通りネイティブの講師と交換日記のやりとりをすることで、英語で考えるアタマを鍛え習得していく、という学習方法です。このサービスの大きな特徴として、趣味やライフステージに共通項のあるネイティブの友達ができたような環境の中で学習できる、そしてその実、相手は独自の採用基準で選考された質の高いプロの英語指導講師、という部分があります。
実際に、どのような講師をマッチングしてもらえるのか、どのような添削ややりとりをしてもらえるのかレポートします!
この記事はこんな人におすすめ
・英語で交換日記に申し込んでみようかどうしようか悩んでいる
・英語で交換日記で実際にどんなやりとりができるか知りたい
・英語で交換日記の添削内容を知りたい
英語で交換日記のサービス内容や費用が気になるときはこちら
交換日記相手の先生はどんな人? マッチングについて
英語で交換日記を始める前に、運営会社である英会話のNEWさんにカウンセリングシートを提出します。このカウンセリングシートには、自分の居住地や趣味、ライフスタイル、英語のレベル(自己評価)などを記入することができます。
この情報をもとに、事務局スタッフさんがその人にぴったりの交換日記相手を選んでくれる仕組みです。
私は、カウンセリングシートに以下のようなことを記入しました。
・横浜在住
・動物が好きで犬と暮らしている
・旅行やドライブが好き
・旅行先としては、自然豊かなところや歴史があるところも好きだし、ディズニーのようなテーマパークも好き
先生に求めること:
・できれば犬の話や旅行の話をしたい
・ビジネスのことなども話せる人だと嬉しい
結果、交換日記相手として選んでもらったのは、アメリカ出身のD先生です!
D先生は、休日にハイキングやキャンプなどを楽しむ趣味の持ち主で、しかも2頭のワンコ(イタリアングレーハウンド)と一緒に暮らしていらっしゃるとのこと。
そして、その実、TOEIC、 英検、英会話など合わせて13,500時間以上の英語指導経験があるベテラン講師さんでもあります。
まさに、このサービスの肝である「共通の話題を持った交換日記の相手がプロの英語講師!」というドンピシャのマッチングで感激しました。
公式ページの講師プロフィールを確認すると、映画好き、ドラマ好き、料理が好き、食べ歩きが好き、ゲームが好きなど、先生方の趣味の範囲はとても多彩。そのほか、育児中のパパさん・ママさんの先生や、マーケティングビジネスが得意分野の先生、WEBデザイナー経験者、などライフスタイルや経歴もさまざまな先生が揃っている様子です。
カウンセリングシートに要望やライフスタイルをしっかり記入しておけば、自分の興味のある分野で一緒に盛り上がることができる先生を交換日記相手として選んでいただけると思います。
講師プロフィールを読んで「この人と交換日記してみたい!」とリクエストすることもできますし、交換日記の開始後に、ちょっと雰囲気が合わないなーと思えば先生を変えてもらうリクエストも可能です。(※リクエストが通るかどうかは講師の先生の空き状況によります)
英語で交換日記 どのように進んでいく?
早速D先生との日記開始です。
どのように進めていくかは、交換日記用に設定したStockというアプリの中で、事務局のスタッフさんが丁寧に教えてくれます。だいたいの流れとしては・・・
事務局と先生の両方から、交換日記用のノートが作成されたので、日記を書いてみましょうというメッセージが来ます。
>Sutudent という欄に、自分の日記を記入します。
日記を記入したら、Stock内のメッセージ機能を利用し、先生に日記を書き終わったのでチェックして欲しいというメッセージを送ります。メッセージの例文は、事務局のスタッフさんが例文で教えてくれます。
例えば以下のような感じです。
I wrote my new entry, so please check it when you have time. Thank you.
同じくStock内のメッセージ機能で、先生から日記を確認したメッセージが届きます。
通常は自分が日記を投稿し、メッセージを送ってから36時間以内に添削と返事が返ってきます。私の場合、だいたい12時間以内に先生からの返信をいただきました。なので、STEP4とSTEP5は、ほぼ同時進行でした。
先生からは、以下のようなメッセージが届きます。
I’ve checked your first diary entry. Please have a look when you have time.
(日記をチェックしたから時間あるときに見てみてくださいね)
返信内容には必ず先生からの質問があるので、それを膨らませて次の日記のネタにしても良いですし、質問はサラッと流して自分の伝えたいことを書いてもOKとのことです!
以上のように、流れに複雑なところはありません。
分からなくなったら事務局のスタッフさんや、日本語講師の先生にフォローをお願いできるので安心です。
テンポよくメールのやりとりが進みますし、質問してくれたことに答えたいという気持ちが生まれるので、自然と勉強が進んでいきます。
添削してもらった正しい英文を音読したり、先生の表現を次の日記で使ってみたりして反復学習するのが上達のポイントになるようです!
英語で交換日記 実際のやりとり
以下は、実際にD先生とやりとりした1回目の内容です。(名前は編集しています)
私はもともと書くことが好きな性質で、なおかつ貧乏性なので、せっかくだったらたくさんお話ししたい!という気持ちで交換日記に臨み、毎回150単語いっぱいいっぱいを添削していただきました。(ちょっとオーバーもしていたと思います、ごめんなさい)
日記を作るにあたっては、まずは自分の引き出しをどれだけ活用できるかが大事と思って、知っている英語をガチャガチャ組み立てて、知らないところは日本語のまま下書きを作るところから始めてみました。
日記の下書き
Nice to meet you!
My name is Yuki . I live in Yokohama with 旦那さん and two toy poodles.
I’m working petfood のEC店で仕入れ担当です. I like dog and cat and animals.
And I like travel, too. Because of コロナ, we cannot 出かけるどこでも自由に、I changed my car to minivan 車中泊できるやつ。It is not a camping car, it’s 単なる普通車ですが、楽しいです。
ここまで書いて眺めてみると、日本語の部分の書き方のアイデアがうっすら生まれてきたり、おや、もしかしてtrabelはtrabekingなのかな、とか、I like dogじゃなくてdogsなのかな、とか気づく部分があったりして、わりと持っている知識を総動員・総復習している感覚になりました。
結果、最初に先生に送った日記がこちら。
提出日記の原文
Dear teacher,
Nice to meet you!
My name is Yuki . I live in Yokohama with my husband and two toy poodles.
I’m working petfood online shop as a merchandiser. I like dogs and cats and all animals.
And I like traveling, too. Because of Covit-19, we can’t go travel freely. So I changed my car to minivan which we can sleep anywhere.
It is not a camping car, it’s just normal minivan. But I am into van-travel 🙂
I named my dogs to KOI and SHAMOJI. KOI means carp, and SHAMOJI means scoop for rice. Both of them are Hiroshima’s lucky things.
Actually, I was born in Hiroshima, so I had got many many peace education.
Now I’m very sorry to hear the news in Ukraine. I feel stronger studying English and care about what happened in the world are important.
What do you do when you are free?
伝えたかった内容は、以下のような和訳です。
先生、はじめまして。
私はYukiといいます。主人と2匹のトイプードルと一緒に横浜に暮らしています。
私はペットフードのオンラインショップで仕入れ担当として働いています。私は犬や猫や動物全般が大好きです。
それから私は旅行も好きです。コロナ禍で自由に旅行に行くのが難しくなりましたので、私は車を車中泊ができるミニバンに変えました。キャンピングカーではなく単なる普通のミニバンなのですが、車の旅行にハマっています!
私の犬は、鯉としゃもじという名前です。鯉は魚の鯉、しゃもじはご飯をすくうスプーンのことです。両方とも広島の縁起物です。実は私は広島で生まれ育ちました。そのこともあって、ものすごくたくさんの平和教育を受けてきました。
今、ウクライナで起きていることがとても悲しいです。英語を学ぶことや世界で何が起きているかに関心をもつことが大事だと感じます。
先生はお休みの日は何をしていますか?
我ながらとっ散らかった内容であります。
つなぎの言葉のボキャブラリーもなく、自己紹介と、その日思ったことをとにかく書いて、唐突な質問で締める、という日記でした。。。
この原文に対し、先生は以下のように添削してくれました。
先生の添削
オレンジのマーカー部分は段落の修正やスペースの修正をしてくれたところ。緑のマーカーは言葉やスペルを修正してくれたところ、青いマーカーは不要な単語を削除してくれたところです。
こうしてみると、自分なりに一生懸命考えて書いたつもりでも、やっぱり前置詞とか単数・複数とか、あんまり分かっていないなーということがよく分かります。
このような細かい部分は英会話ではなかなかフォローしてもらえない部分だと思いますので、とても勉強になります。
さらに、先生からは以下のようなワンポイントアドバイスをいただけました!
“Education” is not countable so we can’t use “many.” Instead, we will use “a lot of.” To get the same meaning of “many many” you originally wrote, I have used “a ton of.”
”教育(Education)”は数えられない名詞なので”many”を使えません。代わりに “a lot of”を使います。もともと書いてあった”many many”というニュアンスを出すために、 “a ton of”という表現を使ってみました。
なるほどー
このように学習のポイントになるコメントをもらえることに加えて、先生からの返信日記ももらえます。
先生の返信日記
Hey Yuki!
It’s good to be in contact with you. I live on the outskirts of Tokyo with my two dogs. They are Italian Greyhounds named Lady and Isis. I hope to provide you a very enjoyable experience while helping you to improve your English. I come from a large family and we also had a mini-van. I have slept in it many many times. It’s … comfortable. Though we didn’t have any mattresses. It’s sad what’s happening in the world and we sometimes feel helpless about it. But I hope the situation will be resolved quickly.
In my free time, I enjoy hiking. Actually, since the pandemic, I haven’t been out but I have decided to go out next month. I was discouraged the past few years because city folk couldn’t follow the customs of being in the woods. Hikers and trail runners are some of the friendliest people I have met. This year, I hope to climb 12 mountains. So far, I only have 2 on my list. I have some work to do. haha
How did you decide the names of you dogs? Were you eating a bento next to a koi pond?
黄色のマーカー部分は、先生が「覚えておきたいボキャブラリー」として教えてくれた表現です。
日記のやりとり1回につき、このように役立ちそうなフレーズを3~7フレーズくらいピックアップしてくれました。特に「So far(今までに)」のようなつなぎの表現は、私は本当に苦手で、知っていても出てこないの代表格・・・。この日記のように自分と直接関係するやり取りの中で確認できると、次は自分が使ってみよう、という気持ちになります。
この返信日記の内容は、ざっくりと、先生の自己紹介、イタリアングレーハウンドという犬種の犬2匹と暮らしていること、車中泊って快適ですよね、ということ、ウクライナの問題が早く解決しますように、ということ。
それから、先生はハイキングが好きで今年12個の山に登ろうと思ってるということ。最後に、私がどうしてそんな犬の名前にしたのか?どうやって犬の名前を決めたの?というような質問で終わっています。
一往復のやりとりが終わって、添削していただいた正しい英文を自分なりに音読してみたり、先生の返信の中の知らない単語を辞書で調べてみたりしました(Google翻訳さんに頼らずに!)。
これが「自分事」であることの効果か、調べるのも読むのも楽しく前向きに取り組むことができました。
もし、先生の表現で理解しにくい部分があれば、日本語講師の先生にフォローしてもらえるので、自分の想像するニュアンスが合っているかどうかは細かく確認しながら進めたほうがより効果的かもしれません。
1週間で3往復の交換日記が終わると、今週の学習内容をまとめたコメントをいただけます。
1週間の学習まとめ
I hope you are still enjoying these exchanges. This week we talked about world news, had some introductions, castles, shamoji, carp, and pet services. During the conversation, these words and phrases I thought were new or used in a new way came up:
・outskirts
・city folk
・so far
・getting on in life
・glaucoma
・keep (something) in mind
・mentioned
・integrate
・tease
・ahead of
・off leash
・gripe
Where will next week bring us?
楽しく交換日記をしているだけだと、ついこれが英語学習であることを忘れてしまいそうなくらいですが、このように要所要所で学習のまとめや進捗を確認できるので、良い意味で砕けすぎず、緊張感を保って取り組める仕組みになっています。
英語で交換日記のサービス内容や費用が気になるときはこちら
まとめ
英語で交換日記は、「伝わる喜び」と「間違いを流されずにしっかり認識できる」の両方を感じられるサービスでした。先生と共通の趣味や話題で話せることが楽しいので、日記のネタがつきる心配はほとんどないのではと思います。
また、「書く」ことは「話す」ことより落ち着いて取り組めることから、これまでチクチクと貯めていた自分の引き出しを実際に開けてみる、使ってみる、というチャレンジができました。結果的につぎはぎで勉強していたことを構築しなおしたり、もう一度整理して復習したり、という学習を自然にできた気がします。
英語で交換日記の重要な考え方として、英会話NEWさんから以下のアドバイスがあります。
実際に交換日記を試してみると、このアドバイスは本当にそのとおりだと実感しました。
新しい知識や表現を身に着けるということもさることながら、大人の学び直しという視点で過去の学習の棚卸しや総復習的な要素があり、そこが新鮮な発見でした。
一方で、文章を書くことは好き嫌いや得手不得手もあると思います。英語で交換日記は、1週間980円でお試し体験というプランもありますので、この講師陣の質の高さと自分とのマッチングという部分を一度体験してみて、自分の学習スタイルやニーズに合っているか確認してみると良いと思います。
えいえいおー!